諏訪市の幕岩は鉄平石の採石の跡地で諏訪市四賀普門寺区の有志らでつくる「東山地域里山活性化プロジェクト」によって「幕岩公園」として完成しました。
特にびょうぶのようにそそり立つ幕岩の壮観な眺めが復活し諏訪盆地を一望する眺望地にもなったので大勢の皆さんが立ち寄って楽しめる場所として記事をまとめましたので最後までご覧ください。
幕岩は鉄平石採石場跡地
幕岩は、江戸時代の文化・文政(1804~29年)から昭和中期まで約200年間に渡って鉄平石採掘が行われた場所です。
その後は放置されて現在は痕跡が石の壁になって残っていた状態でした。
「幕岩」の文字を探そう!
この屏風ような岸壁の所に「幕岩」と掘られいるのを見ることができます。
でも初めてこの「幕岩」の文字を見つけるのは大変だと思っていますので見つけるポイントをおはなします。
- 1第1広場
幕岩公園に到着した最初の場所が第1広場です。
そこには休憩所やトイレや掲示板があります。 - 2屏風のような岩壁を探そう
第1広場からも、びょうぶのような岩壁が見れますが少し奥へと進みます。
- 3屏風風の岩壁センターより左寄りです
足元の石などに気を付けて岩壁に向かって直進するのでなく右側から回り込んで少し登りますが進みましょう!
赤丸の所に「幕岩」と書かれています。 - 4ズームアップした写真です
幕岩公園化整備
幕岩が屏風のようにそびえ立ち、その壮大な自然な景観が再び目を引くようしようと、さらには、この地は諏訪盆地を一望できるビュースポットとしても知ってもらって多くの皆さんが集まってもらえる場所にしよう。
そんな想いで諏訪市四賀普門寺区の有志らでつくる「東山地域里山活性化プロジェクト」が立ち上りました。
東山地域里山活性化プロジェクト
2023年1月に「幕岩」一帯の公園化整備を進める「東山地域里山活性化プロジェクト」を立ち上げて当面は幕岩の整備から古岩久保観音堂の石碑のある場所へ周遊するコース約1.2キロの整備にも着手を進める計画です。
県道諏訪茅野線入口と第一広場の手前には、ソメイヨシノとヒカンザクラが合わせて20本植えられています。
また、県道諏訪茅野線入口から第一広場に至る進入路に沿って、モミジも30本植えています。さらに、第一広場にはドウダンツツジ10本が植栽されています。
県道諏訪茅野線からの通路の200メートルには砕石や砂利を敷いて車が入りやすく整備しています。
さらに、県道諏訪茅野線入口付近には「幕岩公園」の石碑も設置もあって迷わずに行けるようになっています。
幕岩公園
2024/10/20「幕岩公園」が完成して区民や行政、地元の関係者を招いての式典が「幕岩」の現地行われました。
第1広場
県道諏訪茅野線から約200mで第1広場となって駐車場の他、休憩所と仮設トイレがあります。
第2広場
第2広場へは第1広場から150mで歩いても車でも行けますが2004年諏訪大社上社御柱祭の本宮1の払い下げた木を使った展望デッキがあります。
幕岩の諏訪は入笠山や守屋山の諏訪盆地が一望に見れる景勝地でしが諏訪湖だけは残念ながら見られません。
但しこの幕岩公園のすぐ側に幕岩公園の石碑の脇から歩いて直ぐの所に伊藤長七先生頌徳公園があってそこからは諏訪湖が一望に見ることができます。
石の中を直角に成長してた松の木にもビックリしましたね、周辺には板状の鉄平石(平石)が散らばっています。
幕岩のトトロの猫バス?
この写真は、秘密の場所に放置された廃車が自然に飲み込まれていく様子を捉えています。
車体は錆びつき、色褪せた塗装が風化の一部となり、周囲の木々や落ち葉、岩と調和しています。
この光景は、まるで宮崎駿の『となりのトトロ』に登場する猫バスが現実の世界に迷い込んだかのよう。
猫バスもまた、ファンタジーの世界から飛び出し、森の中で見つかるかもしれない魔法の乗り物です。
さらに、この写真を見ると、不思議な冒険が始まる瞬間に立ち会っているような気持ちにさせられます。
かつては平石の採石の休憩所かと思うバスが、今では静かに自然の一部となり、新たな物語を待っているかのようです。
この場所がもし語ることができたら、どんな物語を聞かせてくれるのでしょうか?まばゆい太陽のの日差しを浴びながら、そんな想像にふけるのも興味ぶかいところです。
この廃車は、時間が止まったかのような静けさと、もう一度「幕岩公園」として輝きを取り戻す日を夢見るロマンチックな雰囲気を醸し出していますね!
伊藤長七先生頌徳公園
県道諏訪茅野線入口付近にある「幕岩公園」の石碑の前の歩道からも伊藤長七先生頌徳公園まで歩いて行けるようにも整備されています。
しばらく歩くと「山の神」の神社があります。
さらに林道を進みます。
ここからは諏訪湖が一望に見えます。
幕岩公園の四季
春
夏
秋
冬
幕岩公園へのアクセスと駐車場
諏訪市内の国道20号の四賀交差点(諏訪中央自動車学校の手前)を起点にして、県道424号(諏訪茅野線)を霧ヶ峰方向へ約3.5km進みます。
藤森鉄平石福澤山採石場の看板が見えてその手前に「幕岩公園」の石碑の所を右折して林道を200mくらい進むと、幕岩の古い採石場跡があります。
鉄平石(平石)とは
鉄平石は「てっぺいせき」と読んでいます平石は「ひらいし」と読んでいますね。
諏訪地方は日本有数の鉄平石の産地で、この石は約2400万年前に八ヶ岳周辺のマグマ活動によって形成されたとされています。
この鉄平石は、火成岩の一種であり、地下の浅い部分で冷却して固まった火山岩、具体的には輝石安山岩に分類されます。
マグマが地表近くで冷え固まる過程で、高圧力のもとで硬く密な岩石が形成されます。
この過程で数センチから数十センチの板状節理が形成され、さらに垂直方向には3〜5メートル幅の柱状節理が生成されました。
採掘される鉄平石は、これらの層を一枚一枚剥がして生産した物です。
この石は硬度が高く、耐火性、耐候性、耐重性、耐酸性に優れていましたので、歴史的には、1811年に地元で屋根材として使用された記録があり、その後、街道の基盤などにも使われるようになりました。
諏訪地方では民家の屋根材として広く利用されていましたが、現在ではその用途は見られなくなっています。
しかしながら、庭や玄関の敷石、和風建築の壁床材としての使用は今も見ることができます。
まとめ
- 幕岩は、江戸時代の文化・文政(1804~29年)から昭和中期まで約200年間に渡って鉄平石採掘が行われた場所です。
- プロジェクトチームによって幕岩公園として整備が完成しました。
- 四季を通じて楽しめる場所になっています。
- 諏訪盆地が一望できるビュースポットして生まれ変わっています。
- 幕岩公園からは諏訪湖は見えないが隣接する伊藤長七先生の公園からは諏訪湖が見れます。
いつの時代に誰が残した彫刻か不明ですが、この文字が彫られた瞬間、その人々の生活、彼らの思いや日々の苦労が感じられます。
この文字が長い年月を経てもなお残っていること自体が、時間を超えたつながりを感じさせ、見る者にとっては一種のタイムカプセルのようなものです。
この文字から過去と現在とのロマンチックな対話を可能にし、私たち自身のルーツや歴史について考えさせるきっかけを作ってくれました。