アサギマダラ蝶は長距離の海を越える能力で有名で、時には2000km以上も移動することがあります。この蝶の生態にはまだ解明されていないことが多くあります。
この長い旅をするアサギマダラ蝶は何を食べて、どのくらいの期間生きるのでしょうか?本記事では、アサギマダラの食べ物と寿命にスポットを当ててご紹介します。
アサギマダラの特徴
アサギマダラの成虫は、体長が50mmから60mmに達し、前翅は黒色、後翅は褐色で青白い斑点があります。
「アサギ」という名前は古語で青緑色を意味し、蝶の名前にもその色が反映されています。
アサギマダラは日本全国、そして中国、韓国、台湾、ヒマラヤ山脈にも広がっており、高地でよく見られます。
九州以北では5月から10月、南西諸島では秋から冬にかけて観察が可能です。
アサギマダラの食草
アサギマダラの幼虫はガガイモ科の植物を食べます。この科の植物はアルカロイドを多く含んでおり、その毒性によって幼虫は鳥などの捕食者から守られています。
成虫はフジバカマやスナビキソウなどの植物の蜜を吸います。
この蜜に含まれるピロリジジンアルカロイドは捕食者からの防御だけでなく、雄の性フェロモンを分泌するのにも重要な役割を果たしています。
- アサギマダラ蝶は成虫になると4~5ヶ月生きる
- 渡りを行う際には蜜を蓄え、海を越えることもある
- すべての個体が渡りを成功するわけではなく、失敗した場合は寿命が短くなる
アサギマダラ蝶の寿命について
アサギマダラ蝶は成虫になると、4~5ヶ月ほどの寿命を持ちます。9月から10月にかけて、温暖な地域を目指して長距離の移動を始めます。
その間には海を越えることもあり、移動中は食物を摂取するのが難しいため、出発前に蜜を十分に蓄えておく必要があります。
ただし、すべてのアサギマダラ蝶がこの長い旅を成功させるわけではなく、渡りに失敗した個体は寿命がより短くなることがあります。
まとめ
- アサギマダラ蝶の成虫は、九州以北では5月から10月、南西諸島では10月から2月にかけて観察できます。
- 幼虫の頃から成虫になるまでの間に、アサギマダラはアルカロイド系の毒を体内に取り込み、捕食者から身を守ります。
- 渡りが成功した場合、成虫の寿命は最大で4~5ヶ月です。