PR
スポンサーリンク

アサギマダラの移動パターンとその理由を探る

アサギマダラ アサギマダラ
スポンサーリンク

この蝶、見たことがありますか?アゲハと似ているものの、色味が異なるのが特徴です。

こちらの蝶は「アサギマダラ」という名前で、その長い移動距離で有名です。

通常は鳥の渡りが話題になりますが、蝶が長距離を移動するというのは珍しいですよね。

特にアサギマダラは2000キロメートルを超える距離を移動します。

では、アサギマダラがなぜこんなにも遠くへ移動するのでしょうか?

スポンサーリンク
スポンサーリンク

アサギマダラとは何か?

アサギマダラ

アサギマダラはタテハチョウ科に属する見た目も美しい蝶で、サイズはアゲハ蝶と同じくらいです。

その名の「アサギ(浅葱)」は青緑色を指し、蝶の翅の色に由来しています。

昔の新撰組の制服がこの浅葱色だったこともあり、この色を個人的にはとても愛しています。

アサギマダラへの関心が高まると、この色の魅力も増すように感じていますね。

アサギマダラの名声を決定づけたのは、その驚くべき移動距離です。

私がアサギマダラに初めて出会ったのは、近くに田園でフジバカマを植えているのを見た時からでした。その時は、日本にも渡り蝶が存在するとは思ってもみませんでした。

実際にアサギマダラが群れをなして飛ぶのを見た時の感動は、私に深い興味を抱かせました。

どこから飛んできて、どこへ向かうのかを考えるだけで、感慨深いものがあります。

近くの私有地の田園の長野県諏訪市では、アサギマダラが休息と栄養を得るため、フジバカマという植物が植えられています。

フジバカマ
フジバカマが3000株あります

春から夏にかけては本州の涼しい高原で繁殖し、秋には南下を始め、九州や沖縄、八重山諸島、さらには台湾に至るまで飛びます。冬は南の島々で過ごし、新しい世代が春から初夏にかけて北上して再び本州に戻ってきます。

アサギマダラは、日本において季節によって移動する唯一の蝶ですね。

アサギマダラの移動パターンと季節性

アサギマダラは、最長で2500キロメートルも飛ぶことがあります。これは日本列島を縦断するほどの距離で、世界第二位の長距離を移動する蝶として知られています。

驚くべきは、この小さな蝶がどうやってこれほどの力を持っているのか、まだ完全には科学的に解明されていないことです。

アサギマダラの飛行ルートは、国内外の蝶愛好家や研究者たちの協力により少しずつ明らかにされつつあります。

季節によって北上するルートと、秋に南下するルートは異なります。

アサギマダラは黒潮の上昇気流や季節風を利用し、効率的に長距離を移動しています。海に落ちることもありますが、そこから再び飛び立つ様子も目撃されています。

特に大分県の姫島や鹿児島県の喜界島は、アサギマダラの重要な中継地として知られています。

気候変動により、彼らの生息北限が東北から北海道へと拡大していることが観察されています。

アサギマダラの寿命とその移動について

アサギマダラは通常、4〜5ヶ月という長寿命を持ち、その間に約2000キロもの距離を移動します。この間、アサギマダラは次世代に命を繋ぐために産卵します。

産卵される卵はガガイモ科のキジョランなどの植物の葉裏に置かれます。この植物は地下茎を伸ばして増えるため、日本の道端などで頻繁に見られます。

アサギマダラの幼虫はこれらの植物からアルカロイド系の毒を摂取し、体内に蓄積します。

この毒により、アサギマダラは長い旅を通じて鳥や他の捕食者から守られます。

9月中旬に生まれた卵からは11月上旬に羽化し、南への移動を開始します。一方、それ以降に生まれた個体は冬を越えて春に羽化し、北への移動を始めます。

こうして異なる世代が春と秋にそれぞれ異なる方向へ移動するのは、アサギマダラの生態系における独特の現象です。

アサギマダラの移動とマーキングプロジェクト

「マルヌマ 8.5 リノ951」って書かれています、マルヌマは群馬県の丸沼高原からです。
「マルヌマ 8.5 リノ951」って書かれています、マルヌマは群馬県の丸沼高原からです。

アサギマダラはその長距離渡りで知られており、最大で2500キロメートルの飛行距離を記録しています。

この蝶の生態を理解するために、全国規模でマーキング調査が行われています。この調査では、捕獲されたアサギマダラの翅に特殊なマークを施し、再捕獲時のデータを基に移動ルートや距離を解析しています。

これにより、アサギマダラの保護と研究に欠かせないデータが収集されています。

アサギマダラは気候条件、特に気温や季節風に左右されながら移動し、フジバカマやヒヨドリソウのような特定の花から蜜を得て生きています。

これらの植物はアサギマダラにとって重要な食料源であり、特にフジバカマは準絶滅危惧種に指定されており、その保護と増加が求められています。

保護活動の一環として、学校や自然公園ではフジバカマの植栽が進められており、アサギマダラの中継地としての環境が整備されています。

また、宮崎県南郷町沖にある無人島「大島」にフジバカマを植えた結果、アサギマダラを含む約55種の蝶が生息する島となり、その美しさから蝶の楽園とも呼ばれるようになりました。

このマーキングプロジェクトに参加することで、アサギマダラの保護に貢献するだけでなく、自然との繋がりを深め、生命の尊さを再認識する機会が得られます。

また、科学的なデータの蓄積にも寄与しています。

こちらの記事も併せてご覧ください。↓
旅する蝶アサギマダラの飛来地で長野県諏訪市はアサギマダラの郷!

まとめ

アサギマダラは、その最大2500キロメートルに及ぶ長距離移動で知られる美しい蝶です。

この蝶の生態を解明するため、様々な研究や保護活動が行われていますが、中でも全国規模のマーキング調査が特に重要です。

この調査では、捕獲されたアサギマダラに傷をつけない方法でマーキングを施し、再捕獲時のデータを基にその移動ルートや距離を分析します。

これらのデータは、アサギマダラの保護と研究のために不可欠であり、多くの自然愛好家や研究者が参加しています。

アサギマダラの移動は、気温や季節風といった気候条件に影響され、特にフジバカマやヒヨドリソウのような特定の花の蜜を主食としています。

これらの植物はアサギマダラにとって重要な食料源であり、フジバカマは現在準絶滅危惧種に指定されているため、その保護と増殖が急務となっています。

保護活動の一環として、多くの学校や自然公園ではフジバカマの植栽が進められ、アサギマダラの中継地としての環境整備が行われています。

また、宮崎県の無人島・大島にフジバカマを植えたことで、アサギマダラを含む約55種類の蝶が生息する島となり、「蝶の楽園」として知られるようになりました。

アサギマダラの保護と研究に参加することで、私たちは自然との深いつながりを感じることができ、生命の尊さを再認識する機会を得ることができます。